なぜ、小中学校では掃除をするのか
小学校や中学校では校舎の
おそうじをしますね。
なぜなのでしょうか。
どんな効果を期待しているのでしょう。
これについて先日のテレビ
「チコちゃんに叱られる」で
一つの回答を得られました。
チコちゃんの答えは、、
「チューラパンタカになってほしいから」
チューラパンタカ(周利槃特しゅりはんどく )とは
天才バカボンでレレレのおじさんの
モデルだそうです。
どんな人物かというと
お釈迦様の弟子になったのですが
物覚えが悪く周囲から馬鹿にされたり
ついには頼りの兄からも見放されてしまいます。
チューラパンタカが途方に暮れて
泣いているとお釈迦様がやってきます。
「そなたはなぜ、そんなところで泣いているのか」
お釈迦様が尋ます。
「私は頭が悪いために兄に
追い出されてしまいました。
もう家にも帰れませんしここにもいられません。
これからどうしたらいいか
分からなくて泣いていたのです」
お釈迦様は
「悲しむ必要はない。
おまえは自分の愚かさを知っている。
世の中には、賢いと思っている
愚か者が多い。
愚かさを知ることは
最もさとりに近いのだ」
と優しく慰めました。
釈迦はチューラパンタカへ
「塵を払わん、垢を落とさん」
という言葉と清浄な布を渡します。
こうして、チューラパンタカは
布で拭き、掃除を20年続けました。
これといったすごい効果も得られません。
塵は払っても払っても無くならない。
ある時、チューラパンタカは気が付きました。
これは、心の塵・垢であり
毎日心を磨かなくてはいけないんだと。
悟りを開いたのです。
子どもの頃は純粋だったのに
いつの間にか周囲の声で
自分をまげてしまっていませんか?
曲がったところに埃がたまります。
ゆがんだ自分を正当化したいので
自尊心という誇りを着ていませんか?
そんな誇りは埃なのだと
チューラパンタカは気が付いたのですね。
本物の自分、本当の誇りを
大切にしてほしいということから
江戸時代寺子屋で
始まったとされる学校の掃除。
他者評価によって
決められてきた性格などを
自覚して過ごしていると思います。
けれど、あなたらしいと人から
言われている自分を離れ
埃をはらい、無垢な自分を
出していきましょう。
学校の掃除は現在は協力することの
教育目的だそうです。
一部では海外の影響か
おそうじおばさんの仕事を
とらないで欲しいという意見や
本来の目的(学業)とは違う
などという意見もあります。
このチューラパンタカのエピソードは
自分らしさを見出すために
掃除をしているわけですから
子どもたちに伝えたい内容でした。
わたしたちも
埃をはらって
本当の誇りを大切にしたいものですね。
お釈迦様の時代から
埃を払うだけで悟っちゃう。
そうじってすごい。